上手いエフェクトアーティストに共通しているロジック

CGWORLDクリエイティブ開催記念企画
CGWORLD ＋ONE Knowledge 期間限定アンコール配信

※本動画は過去に開催された講座のアーカイブ動画です。
※本動画の視聴期間は2025年12月31日（水）までとなりますのでご注意ください。

私は約10年間、エフェクトアーティストとして活動してきました。

その間、周りの優秀なエフェクトアーティストたちを観察し、
彼らがなぜ優れた技術を持っているのかを深く考え続けてきました。
そして、私自身の技術向上はもちろん、リードやスーパーバイザーとして
後進のエフェクトアーティストの教育にもその知見を活用してきました。

私が気づいたのは、上手なアーティストは特定の考え方や習慣を
自然と身につけているということです。

しかし、これらはスキルであり、ロジックに落とし込むことで
誰でも習得可能です。

本講座では、ツールやソフトウェアに依存しない、
時代を超えた「なぜ上手いのか」というエッセンスを
私なりに体系化してお伝えします。

また、ここで学べる多くのポイントはエフェクトだけでなく、
ライティング、テクスチャリング、ルックデベロップメント、
マットペインティングなど他分野にも応用可能です。

【カリキュラム】

■イントロダクション
ソフトウェアや時代に左右されない「良いエフェクトアーティスト」とは。

■エフェクトが上手い人のロジック全体像
上手い人はなぜ良い絵を早く出せるのか、その仕組み。

■均一なランダムを避け、低周波数のランダムと構造
良いエフェクトに必要な要素と、その習得方法。

■クライアントのリテイクの考え方
スーパーバイザーやクライアントのリテイクノートの扱い方。

■バージョンを重ねるスピードの差
テストレンダリング時の注意点、重いセットアップへの対処。

■テストレンダリングの目的を意識する
上手い人が持つ「テストの目的とロジック」の考え方。

■自然なエフェクトとは？
物理法則に基づいた“自然”の取り入れ方。

■参考資料について
上手い人ほどレファレンスを多用する理由と活用法。

■リテイク毎に前進しているか
毎回クオリティを上げられる人の思考プロセス。

■ウェッジをしない理由
パラメータの機械的テストに頼りすぎることのリスク。

■プレート・ショットの考慮
カットの意味、プレートの自然さを見失わないために。

■テクニカルな問題が発生したときの考え方
なぜシニアは問題を抱えても進行できるのか、その理由。

【対象者】

すべてのアーティスト・クリエイター

Profile

坂口 亮

VFXスーパーバイザー／CGディレクター（Scanline VFX）

ハリウッドVFX業界でインターンから20年キャリアを積み、
現在はスキャンラインVFXにてVFXスーパーバイザー兼CGディレクターを担当。

映画・ドラマ制作のプリプロからポスプロまでVFX全体を統括し、
CGディレクターとして技術管理やスーパーバイザー育成にも従事。

第80回アカデミー賞 科学技術賞受賞。
視覚効果協会 VES アワードノミネート。
アカデミー会員。